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第17回 トムの会 事例検討
2010 / 06 / 13 ( Sun )
日本列島の西側から続々と梅雨入りのニュースが届き、関東地方も明日から梅雨入りか?といわれています。学校の紫陽花も青紫・赤紫色に染まりだし、「七変化」の異名の通り色彩変化を楽しませてくれています。

さて今回のトム会は15名にご参加いただきました。ありがとうございます。毎回15名ほどご参加いただいているので、トムの会も安定軌道に乗ることができているな感じます。 参加者のみなさんのおかげ様です。

内容は久しぶりの事例検討です。
あるADHD児(仮称Aくん)を小学2・3年生で担任された方からの発表でした。発表者の先生は大変きめ細やかな指導を積み重ねられ、Aくんは5分しか授業中着席できなかったのが、時々45分間着席できるようになってきた、という成功事例です。

個人情報保護のため詳しい内容を記載できません。参加者の感想を掲載します。

  • Aくんの座席を端の先頭にする。聴覚刺激を抑えるために夏でも近くの窓は開けない。あったか言葉を視野に入りやすい場所に掲示。他のことのトラブル場面を減らすため、彼の動線が他人にぶつからないようにした。などなど環境面での配慮が素晴らしい。
  • 特別支援教育支援員さんがAくんについているが、Aくんの好き勝手にさせるお守役ではなく、外に出たい時は「5分だけ許可」するなど、ルール作りを明確にした点もよい。
  • 担任は決してクラスメイトの前ではAくんを叱らなかった。直してほしいところは、そっと囁きかえるように。褒める時は大げさなくらいみんなの前でした。Aくんの自己有用感が高まったのではないか。
  • 連絡帳に毎日よかったこと・がんばったことを書き続けた。どうしても知らせたい悪い事は電話や学期末にまとめて保護者に伝えるようにした。これもAくんの自己有用感を高め、合わせて保護者の気持ちも楽にし信頼関係を築くことができたと思う。
  • Aくんが自信を取り戻すためにスモールステップご褒美シールを用意した。シールという具体的目標に向かってがんばることができた。シールは1時間に1枚というきめ細やかさが素晴らしい。シールは並べば並ぶほど達成感が出てくる。シールは高学年でも意外と有効で、子どもたちはほしがる。
  • Aくんの現在の実態を見極めるのが上手い。意図的に宿題を出さなかったり、朝の準備ができればOKとしたり、「25%できればいい」の合言葉のもと、Aくんの負担になりすぎないような課題設定ができる眼が素晴らしい。
  • 担任の考え方が柔軟でないとこうした指導はできないと思う。ベテランで自分の指導法が確立している人ほど、個別の支援が苦手という例が多い中、先生はよくやられている。
  • 実態調査の文章の中で、何ができて何ができないかを洗い出した一覧表がよい。分析することで見えてくるものがある。
  • 先生は学習進度は保ちつつ、個別支援をしている点も素晴らしい。学級全体と個の指導の間でどの担任も迷ってしまう。先生は引かないところは絶対に引かない姿勢がいい。
  • Aくんのツボを押さえ、Aくんの気持ちを引き出すの上手。学習面よりもまず情緒の安定や着席時間の伸長を一番に考えて、生活基盤を安定させたことが、Aくんのモチベーション形成につながっている。生活あっての学習だと思う。
  • 教員はみな真面目なので、注意する時は直接叱責してしまいがち。そうではなくSSTの4コマ漫画などで間接的に指導できる心の余裕があると、子どもたちも受け入れやすい。先生はそのよい手本です。
  • 中学校で担任しているある子は、何をしても「なんで俺だけ?!」と言い、自己肯定感が低く被害者意識も強く残ってしまっていて、なかなか好転しない。小学校低・中段階で自己有用感を抱かせてくれれば安心。
  • 毎日忙しいのにどうして叱らずに広い心でいられるか、その秘訣を知りたい。→合言葉は「25%でいい」で担任も子どもも気分が楽に。
  • ある発達障害のお子さんと担任が上手くっていたので、コーディネーターとしてクラス替えなしで進級できないかと学年や校長に進言した。その考えが通り、その子は安定して生活できている。現在単年でクラス変えが主流だが、2年もよいのではないか?
決して子どもの人格を否定せず、必ずできると信じ待つ心で指導にあたられた先生の実践報告は、大変感動的で素晴らしい内容でした。特別支援教育の原点はここだと、再認識された参加者も多かったと思います(かく云う自分もそうです)。日々の雑務の中で忘れかけていたものを呼び起こされた、そんな研修会となりました。

ご多用の中、たくさんの資料をご用意いただいた事例発表の先生に感謝申し上げます。ありがとうございました。


さて次回は7月9日(金)です。内容は「保護者との関わり方」について。詳細はHP左肩をご覧ください。
また夏休みに講演会を計画しています。8月21日(土)応用行動分析学についての講演です。詳細はまた後日お知らせします。
さらに10月9~11日には愛知県立大学にて日本LD学会が開かれ、そこでトムの会のポスター発表が決まりました。こちらも後日お知らせいたします。
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14 : 40 : 01 | トムの会 報告 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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